コウノドリの前置胎盤とは!?危険なの?

コウノドリ 前置胎盤

人気のドラマ、コウノドリで扱われた前置胎盤について解説していきます。

前置胎盤はどのような状況なのでしょうか?

前置胎盤になるとどうなってしまうのでしょうか?

 

コウノドリ1期(2015)のおさらい

前置胎盤でリスクが高いためペルソナ総合病院に32週の妊婦・村川郁恵が転院してきました。

 

村川の治療方針について、カンファレンスで議論がなされます。

サクラは本人の希望にも配慮し、子宮を残す方向で進めると説明。

それに対し、四宮は「そんな面倒な子宮取っちゃえよ」と冷たい言葉を発します。

 

四宮は以前、子宮を残そうとした患者がいました。

子宮を残そうとしたためにその患者は亡くなってしまい、生まれた子も意識がない状態となりました。

その経験があるからこその、慎重に対応してほしいという気持ちがこもった冷たい言葉なのです。

 

結局、前置胎盤の妊婦・村川は子宮を摘出することなく無事に出産しました。

サクラが四宮に無事の出産を報告すると、四宮は「運がよかったな。患者もお前も」とサクラに返します。

 

患者からしてみると、子宮は残してほしい。

でも、命は落としたくない。

 

帝王切開を執刀する医師からすると、リスクは極力抑えたいので、大量出血する可能性がある子宮は摘出したほうが安全。

 

子宮を残せるのかは、非常に難しい判断ということですね。

 

前置胎盤とは?

胎盤が正常より低い位置に付着し、胎盤が子宮の出口にかかっていたり覆っていたりする状態を言います。

胎盤の位置によって以下3つに区別しています。

  • 全前置胎盤:胎盤が子宮口のほぼ全体を塞いでいる状態
  • 部分前置胎盤:一部を塞いでいる状態
  • 辺縁前置胎盤:子宮口と胎盤の距離がほぼ0cmまで迫っている状態

 

頻度は、全分娩の0.3~0.6%

産婦は初産婦の2倍以上多産婦は3倍以上の確率で起こるといわれています。

年齢で見ると、30歳以上の妊婦さんは、20歳の妊婦さんの約2倍の確率で発症。

 

前置胎盤の診断時期

妊娠中期に「前置胎盤疑い」として、妊娠31週末までに診断します。

これは、妊娠の早い時期に前置胎盤と診断されても、妊娠が進み、子宮が大きくなると徐々に胎盤が上にあがり、最終的には前置胎盤でなくなる例が多くあるためです。

 

私も1度エコーの技師さんに、胎盤が少し下にあるかも、と言われ、前置胎盤を疑い、心配しました。

次回の検診時に医師に確認したところ、私達医師が裏で見ているから大丈夫と言われ、その後も何も言われず、ほっとした思いがあります。

私のように一時的に前置胎盤に近い状況に見える人もたくさんいるのだと思います。

 

今、前置胎盤と診断されている方でも、妊娠周期が進むにすれ、胎盤が上がっていく可能性があるということを希望にがんばってくださいね。

もちろん、最終的に前置胎盤となっても、帝王切開で無事に赤ちゃんを出産されている方が多いので、お腹の赤ちゃんとがんばってくださいね。

 

前置胎盤の原因

原因となるメカニズムについては、はっきりとはわかっていません

しかし、流産手術などにより子宮の内膜が傷ついたり、炎症等が起きると、前置胎盤も起こりやすくなると考えられています。

つまり、高齢妊娠、 喫煙、多産婦、多胎、帝王切開の既往、流産手術や人工妊娠中絶術既往、その他子宮手術の既往などが原因と考えられています。

 

前置胎盤の症状

一般的に前置胎盤は無症状です。

しかし、腹痛を伴わない突然の性器出血や大量性器出血を認める場合には、産婦人科に緊急受診が必要となります。

 

出血があった場合は、前置胎盤の可能性があるため、病院で確認してもらう必要があるということですね。

 

前置胎盤の治療

出血することもあるため、基本的には安静することが大事になります。

妊娠中に出血を認めた場合はその時点で入院管理となり、お腹が張らないように子宮収縮抑制剤の投与を実施します。

 

前置胎盤での出産

前置胎盤は、胎盤が赤ちゃんよりも子宮の出口付近に位置しているため、ほぼ100%帝王切開での分娩となります。

お母さんにとっても赤ちゃんにとっても危険性の高いハイリスク妊娠です。

 

帝王切開の予定より前であっても、出血が起こった場合には出血量や赤ちゃんの発育の具合で緊急帝王切開を行う場合もあります。

出血が大量になると、赤ちゃんだけでなくお母さんの生命に危険が及ぶことがあります。

そのため、どうしても出血が止まらない場合や事前に癒着胎盤と診断された場合には、子宮を摘出することがあります。

 

前置胎盤は出血が多くなり、母子の命が危険になる可能性がある状態。

そのため、出血に備え、妊娠33~34週頃から自分の血液をストックしておく「自己血貯血」を行う病院も多いです。

自己血貯血を2~3回行い、手術においては輸血の準備など万全の態勢を整えてから実施します。

 

まとめ

前置胎盤は、母子の命を危うくする可能性のある大変危険の高い状態です。

そのため、自然出産は厳しく、基本的には、帝王切開となります。

ハイリスクの妊娠の扱いとなりますが、妊娠中に少しでも出血があれば、病院で診察してもらうことが大切です。

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